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創業47年、銀座もとじの経営哲学

2026-07-24
先日、創業47年を迎える銀座もとじの会長サロンにお招きいただきました。


今回の開催は、会長が47年間の歩みを綴った自伝『約束』の出版を記念した特別な会。会場には、その長い歴史の中で出会った珠玉の作品が並び、一点一点に作り手の想いや物語が込められていました。私にとって着物は、単なる装いではありません。経営者として歩み続けるための「相棒」のような存在です。今回もご縁をいただき、私自身も二点の着物を購入させていただきました。しかし、この日、私にとって本当に価値があったのは着物そのものよりも、47年間会社を成長させ続けてきた経営哲学を直接伺えたことでした。創業者として47年間積み重ねてきた信頼の経営。会長のお話を伺う中で、銀座もとじの強さは単なる老舗ブランドではなく、信頼を積み重ねる仕組みにあると感じました。



① 人とのつながりを何より大切にする
銀座もとじでは、お客様・作家・伝統工芸士・生産者との関係づくりを何より大切にされています。
例えば、
・伝統工芸士との交流会や講演会
・お客様と産地を訪れる視察旅行
・作家や生産者を訪ねる「里帰りツアー」
・お客様のお誕生日のお祝い
・日頃からの細やかなコミュニケーション
そして何より、つながりを大切にする姿勢が表れているのが、従業員の皆さんがお客様との時間を本当に楽しんでいることです。豊かな接客や知的な会話から、この会社は人を大切にしているという空気が自然と伝わってきます。



② 圧倒的な商品力と信頼が生む販売力
銀座もとじには、他ではなかなか出会えない希少な作品が数多く揃っています。「プラチナボーイ」や「男のきもの」といった独自の価値を生み出し、常に新しい提案を続けてきたことも大きな魅力だと感じました。しかし、その圧倒的な商品力は、単に良い作品を集めているからではなく、作家との強い信頼関係によって支えられているのだと思います。特に印象に残ったのは、会長がおっしゃっていた「預かった着物は必ず売り切る」という言葉です。その覚悟を貫き、約束を守り続けてきたからこそ、一流の作家から「この店だから預けたい」と信頼され、銀座もとじのためだけに作品を創作していただける関係が築かれているのでしょう。販売力とは単なる営業力ではなく、信頼を積み重ね、約束を守り続ける力であることを学びました。



③時代に合わせて進化し続けるブランド
47年続く会社というと、昔ながらのやり方を守り続けるイメージがあります。しかし、銀座もとじは必要のない慣習は見直し、市場の流動性を高めながら、新しい価値を生み出し続けています。伝統を大切にしながらも、変化を恐れず挑戦し続ける姿勢が、長く支持される理由なのだと感じました。
また、商品にも、人にも、お店にも、それぞれのストーリーがあります。ブランドとはロゴやデザインではなく、なぜ存在するのかという物語の積み重ねなのだと改めて実感しました。変化を重ねながらも一貫した想いを伝え続けることが本当のブランドをつくるのだと思います。この考え方は、私が日頃大切にしているナラティブ経営にも通じる学びでした。



今回の会長サロンで改めて感じたのは、ブランドとは決して商品や知名度だけで築かれるものではなく、人とのつながりを大切にし、約束を守り、変化を恐れず挑戦し続ける。その一つひとつの積み重ねによって育まれる「信頼」そのものだということです。47年という歴史は、ただ長い時間が経過した結果ではありません。お客様、作家、生産者、そして社員の皆様との信頼を愚直に積み重ね続けてきたからこそ生まれた歴史であり、文化なのだと深く感じました。私自身も、100年続く企業を目指す経営者として、目先の成果ではなく、日々の約束を守り、人とのご縁を大切にし、時代に合わせて進化し続けながら、信頼という唯一無二のブランドを積み重ねていきたいと思います。HIRONORI KAJIKAWA










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