異次元レベル!生成AIの新機能『ジェネレーティブ塗りつぶし』
2023-07-07
ジェネレーティブ塗りつぶし(Generative fill)を使って出来ることはクリエイターの発想しだいで無数にありますが、今のところは大きく5つ挙げられます。
①背景をAI生成して拡張や変更をする
②自然なオブジェクトをAI生成する
③ラフな範囲選択で画像を編集する
④不要なオブジェクトを削除する
⑤バリエーションを同時に生成する
それでは実際に見てみましょう。
①背景をAI生成して拡張や変更をする
まずは、ジェネレーティブ塗りつぶし機能によって「背景をAI生成して拡張する」を実施したクリエイティブを見てみましょう。この写真は、私が先日シンガポールに行った時に撮影したものです
ジェネレーティブ塗りつぶし機能を使えばこの写真の背景をAIによって拡張することができます
出来上がったものがこちら。お気付きでしょうか?先程の写真よりも背景が広くなっています
ちょっと分かりにくいので、拡張する前の背景に赤線を引いてみます。この赤線の外の部分はAIによって生成されたものです。つまり、実際の写真ではなくAIが生成した背景なのです。実際の写真の特徴に合わせて、拡張したい部分の背景をAIによって生成することが出来ちゃうんです。これが「ジェネレーティブ塗りつぶし」の凄いところなんです
続いて別の事例をご覧頂きます。こちらも私がシンガポールで撮影した実際の写真になります
この写真もジェネレーティブ塗りつぶしによって背景を拡張してみたいと思います。ウネウネウネと待っていると
はい、画像が生成されました。こちらは何となく背景が広くなったのは分かりますが、まだちょっと分かりにくいですね
なので、こちらも元の背景の部分に赤線を引いてみます。赤線の外側がAIによって生成された背景になります。実際の写真の特徴を良くつかんでいて、まるで本物の写真のようにも見えるかと思います
最後にもうひとつだけ、背景のAI拡張を見てみましょう。こちらは画像提供サービスからダウンロードした画像です
こちらをAIによって背景を拡張してみましょう。どうせなら思いっきり広く背景を広げてみたいと思います
出来上がったものがこちら。空や緑が自然に拡張されているのが分かるかと思います
より分かりやすくするために、こちらも赤線を引きます。赤線の外の背景がごく自然な感じで拡張されているのがお分かり頂けるかと思います
いかがでしょうか。
これが「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能を使ってAI生成した背景拡張になります。実際の写真をもう少し背景を広げたい時やサイズに合わせてもう少し大きい画像が欲しい時などにはこの機能を使って自分で作ってしまうことができる時代になりました。凄いですね!
②自然なオブジェクトをAI生成する
お次は、ジェネレーティブ塗りつぶしによって「オブジェクトを生成する」という操作を見てみたいと思います。こちらは中国上海の夜景画像です。綺麗ですね。(ちなみにこれもAIで生成した画像です)
この綺麗な夜景に合う「車」を生成してみましょう。車を配置したい場所を選んで、プロンプト(AIにやってもらいたいことを指示する命令文)を入力すると
はい、車が現れます。フェラーリでしょうか。カッコいいですね
では、このカッコいいフェラーリが良く似合う女性をお呼びしましょう。場所を指定してプロンプトを入力します
すると、アクティブな雰囲気の女性が登場!フェラーリが良く似合いますね
今度は、素敵な夜景をさらにロマンチックにするために満月を生成してみます。場所は右上に
はい、満月が登場です
どんどんいきます。今度は水面に映る光を生成して、より夜景らしさを出してみます
水面に光が入り、より綺麗な夜景になりましたね
最後に、照明を追加して、ついでに飛行機も飛ばしちゃいましょう(ちょっとやりすぎか)
完成したクリエイティブがこちら。最初は何もなかった綺麗な夜景画像が、とても賑やかな夜景画像になりました。これすべてジェネレーティブ塗りつぶしによってAI生成されたものになります
いかがでしたでしょうか。今回は、ジェネレーティブ塗りつぶしによって出来ることとして、「背景をAI生成して拡張や変更をする」と「自然なオブジェクトをAI生成する」という操作をご覧頂きました。その他にも、不要な画像を削除したり、元の写真にある物を編集(形を変えるなど)が出来たりと、クリエイターの発想しだいで様々なAI生成が簡単に出来るようになってしまいました。いやー凄い時代がやってきたものですね。どんどん進化する生成AIは、未来をどう変えてしまうのか。考えるだけでワクワクしてしまいます。(村上君、解説してくれてありがとう)HIRONORI KAJIKAWA