『大阪IRモデル都市』シンガポールカジノ紀行
2023-06-02
G2E 2023 - Global Gaming Expo
会場は、マリーナベイ・サンズ内のSands Expo & Convention Centre
G2E ASIA WELCOMwelcomeのゲートがお出迎え
事前申込み制なので入場パスポートはすぐに発行されます
まずは記念撮影を
会場に入るとまず正面に現れるのが台湾のJUMBO Technologyの堂々たるブース
昨年のG2Eと比較すると大きく2つの変化があるといいます。1つは「省人化」を実現したカジノマシンが多く展開されていたこと。昨年はオンラインのゲーミングサービスが多かったそうです
今年の会場には、主要な機能を自動化したカジノマシンが多く見受けられました
主要な機能を自動化することで人件費を削減し、ゲームプレイの効率を向上させることによってカジノ運営の合理化が実現できるのだといいます
そして、昨年と比べたもう1つの変化は「ライブカジノ」の進化。ライブカジノとは、実在するディーラー、またはロボットによってゲームを展開し、スタジオからライブ配信された映像を見ながらプレイするというもの。プログラムによって無人展開するオンラインカジノとは異なります
ライブカジノは、「プログラム展開のオンラインカジノはゲームの信用性が低い」という弱点を克服することができます
このCreedRoomz社は、配信スタジオとゲーミングプラットフォームを完備しており、今後さまざまなカジノゲームをライブ配信していくのだといいます
アミューズメントジャパン田中常務がCreedRoomz社のCCOに英語で質問していました(尊敬します)
そして、会場でひときわ目立つブース展開していたのがオンラインカジノ向けゲーム・プロバイダーであるSpribe社
Spribe社の人気コンテンツである「Aviator」はCrash Gameと呼ばれる新世代の「スマートゲーム」として、いま世界で人気を集めている新しいカジノゲームだそうです
ゲーム・プロバイダーであるSmartSoft Gaming社もCrash Game「JetX」を全面的にアピール。Crash Gameはこれからもっと人気が高まるのでしょうかね。
そして、スロットマシンエリアに移動。昨年不参加だった大手スロットマシンメーカーも今年は参加していました
こちらは日本のセガサミークリエイションさんのブース。アジア及び北米で販売を予定しているスタンドアローン・マルチETG「Maximum Fortune Collection™」が展示されていました
KONAMIさんは早い時期からカジノ向け機器開発に積極的でスロットマシンメーカーとしてはすでに大手の一角を占めています
アリストクラートさんはドラゴンの造形装飾が派手でした(写真がこれしかなくてゴメンナサイ)
G2Eは毎年たくさんのカンファレンスも開催されています。今年はタイでのカジノビジネス合法化を検討する委員会のアドバイザーがパネリストとして参加したそうです
最後に記念撮影して会場をあとに
統合リゾート(IR)の現状視察
その後は、マリーナベイ・サンズ カジノに移動してカジノを。館内は撮影禁止でお見せ出来ませんがかなりの高集客でした。欧米、アジア、中東、もちろん日本からも来場して、たくさんの方がカジノを楽しんでいました
マリーナベイ・サンズはご存知の通り、シンガポールのマリーナ・ベイに面した統合型リゾート(IR)です。ショッピングや観光を楽しむついでにカジノがプレイできます。マリーナベイ・サンズ自体の集客が高く、もう完全に通常に戻ったことが実感できます
そして、シンガポールにはシンガポール政府公認のカジノ施設がマリーナベイ・サンズ以外にもう1ヵ所あります。そう、リゾート・ワールド・セントーサです。
リゾート・ワールド・セントーサはユニバーサル・スタジオ・シンガポールが併設されており、よりレジャー感のあるIRですね
マレーシアフードストリートというフードコードがあり、現地の様々なフードを味わうことができます
リゾート・ワールド・セントーサも施設全体的に集客は良かったです
ユニバーサルスタジオのすぐ横にカジノの入口があります
シンガポールのカジノは基本的に外国人向けなので、シンガポール国民の方は1日約13,500円の入場料がかかります。日本のIRの制度は、この入場料制と厳格な入退場管理を採り入れました
いわゆる、依存症対策のひとつですね
カジノは怖いとか暗いといったイメージを持たれることがありますが、きちんとしたルールと対策が講じられており、実際にはとてもクリーンで明るいギャンブルです。観光で来ていたおば様たちがワイワイと楽しんでいました笑
最後に、ユニバーサルスタジオの気球の前で記念撮影(いる?)
シンガポールは人口545万人(日本の約4%)、GDP3970億ドル(日本の約8%)、面積は716㎡(東京23区と同程度)の都市国家であります。シンガポールのカジノは2010年にビジネスと観光両面の振興として始まりました。カジノを含む統合型リゾート(IR)が開業する前の2009年、インバウンド観光客数は968万人でしたが、統合型リゾート(IR)がスタートして3年後の2013年には1550万人まで拡大し、コロナ禍前の2019年には1910万人まで伸びています。数字で見る限り、カジノを核とする統合型リゾート導入という観光振興施策が成功していると言えるでしょう。運営を外資企業に任せるという点など、日本のカジノはシンガポールをモデルとしていると言われています。そのシンガポールがコロナ禍以降、完全に通常に戻ったことを目にすることができたのはとても良い機会となりました。今後は定点観測という名目で定期的に訪れたいと思います笑。
そして、シンガポールにはもうひとつ国家戦略があります。それは「スマートネイション」というもの。スマートネイションとは、デジタル技術とデータを活用して国全体をスマートシティ化し、「より良い暮らし、より多くの機会、より強固なコミュニティ」を実現しようとする構想のことをいいます。今回の視察ではカジノ以外に、「スマートネイション」という観点からも視察をしました。次回、そのレポートをブログにしたいと思いますので宜しければご一読ください。HIRONORI KAJIKAWA