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日本は、農業の経営難にどう立ち向かうべきか

2026-05-01
農業の倒産件数は増加傾向にあり、2025年度には105件と過去最多を更新しました。これは単なる景気の波ではなく、日本の農業が抱える構造的な問題が限界に近づいていることを示しています。



この事実に触れるたびに、とても胸が苦しくなります。実際に農業現場へ足を運び、農家の方々の仕事を見れば見るほど感じるのは、本来であればもっと無理なく、そして正当に利益が報われるべき産業だということです。それにもかかわらず、現実には「機械が高いから手作業でやるしかない」「資材が高くて利益が出ない」といった声がある。その状況が半ば当たり前として受け入れられている構造に強い違和感を覚えます。農業は本来、日本中から感謝が集まり、誇り高き仕事であるはずです。豊かな気持ちで農作業に向き合い、日本の食を支える。そんな当たり前の姿を取り戻したいと強く思いました。


では、どう立ち向かうべきか?


まず何よりも「利益がきちんと出る構造」をつくること。
担い手の高齢化や資材価格の高騰といった課題の根底には、儲からない構造があります。どれだけ努力を重ねても報われにくい状態のままでは持続することはできません。農業を「頑張りで支える産業」から「経営として成立する産業」へと転換していく必要があります。そしてこれは、農家の方々の努力だけで解決できる問題ではありません。支援制度のあり方、流通の仕組み、価格の決定プロセス、関係組織の体制。こうした構造全体に目を向け、透明性を高めていくことが一つの大きな前進になるのではないかと感じています。そのためにも、まずは知ること。農業現場で何が起きているのか、どこに歪みがあるのかを正しく理解することがすべての出発点になるのではないかと感じています。


次に、技術革新への挑戦を後押しすること。
若手農家の方々はすでに、生産量の向上、コスト削減、作業効率の改善といった領域で、さまざまな挑戦をされています。例えば、ハウス育苗を行わない直播き、水を使わない稲作、ドローンを活用した圃場管理など、従来の常識にとらわれない取り組みが生まれています。しかしその裏側では、収穫量が大幅に落ちる可能性といったリスクも抱えています。挑戦すればするほど、不確実性と向き合わなければならないのが現実です。だからこそ、その挑戦を個人の努力や覚悟だけに委ねるのではなく、社会として後押しできる仕組みが必要だと感じています。その環境が整えば、挑戦は点ではなく面となり、農業全体の進化につながっていくはずです。


そして、ITやAIといった異分野の人材が農業に関わること。
実際に、こうした分野の人材が農業に強い関心を持っていることも分かってきました。一方で、農業を法人として立ち上げることには依然としてハードルが高く、誰もが容易に参入できる環境とは言えません。だからこそ、農業法人の増加を通じて、雇用として関われる受け皿を整備していくことが重要だと感じています。個人の挑戦だけに依存するのではなく、組織として農業に関われる環境が整えば、ITやAIといった専門性を持つ人材もより参入しやすくなります。その結果として、異なる知見や技術が掛け合わさり、これまでにない価値や仕組みが生まれていくはずです。


最後に、私たち一人ひとりの意識も問われています。
食糧があることが当たり前ではないという前提を、社会全体で持つことも大切だと感じています。コンビニに行けばいつでも食べ物が手に入るこの国では、食の価値が見えづらくなっているかもしれません。食べ物があるその当たり前は、農家の方々の日々の努力の上に成り立っています。この認識が変わらない限り、農業の価値も、その対価も、正しく評価されることはありません。


僭越ながら、田んぼに数回しか入ったことのない農業初心者の率直な意見をブログにしてみました。それでも、日本の食糧問題は決して人ごとではありません。誰かが変えてくれるのを待つのではなく、自ら関わり、自らの手で変えていく。その意思を持つ人が一人でも増えたとき、農業は「苦しい産業」から「誇れる産業」へと変わっていくのだと思います。HIRONORI KAJIKAWA











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