CHIMNEY BASEお米作りプロジェクト
2026-03-27
私は今、米作りを事業として取り組むかどうかを検討しています。ただ、恥ずかしながらこれまで一度も田んぼに入ったことすらありませんでした。そのため、まずは自分で体験するところから始めてみようと思い、種子島へ飛び、実際に田植え作業に参加してきました。初めて足を踏み入れた田んぼは、想像以上に不安定で正直かなりビビりました。一歩踏み出すたびに足を取られ、思うように進めない。けれど、仲間と一緒に横一列に並び、声を掛け合いながら苗を植えていく時間はとても心地よいものでした。
単なる農作業ではなく「同じ方向を向いて何かをつくる」という感覚。これは、組織づくりにも通じるものがあると感じました。頭で理解することと、身体で理解することはまったく別物です。特に事業として取り組むかどうかを判断するのであれば、なおさらです。今回の体験を通じて、米作りの大変さや面白さの一端に触れることができましたし、同時に「なぜこの領域に挑戦するのか」という問いもより具体的になりました。やはり、経営者としての意思決定は、できる限り一次情報に基づいて行いたい。その意味でも、今回の田植え体験は非常に価値のある時間でした。まだ検討段階ではありますが、この体験を起点に、米作りという事業の可能性をもう一段深く考えていきたいと思います。
田んぼに入る前の一枚。
このときは、まだ余裕のある顔をしていますね。これから何が待っているのか、正直あまり分かっていない状態。ただただ「まずはやってみる」という気持ちだけで立っている感じです。

さて、実際に田植えを始めてみると、これが想像以上に難しい。
まず、思うように歩けない。足を取られ、一歩進むだけでも神経を使います。さらに、常に腰を曲げた姿勢での作業。時間が経つにつれて、じわじわと身体に負担がかかってくるのが分かります。頭では理解していたつもりでも、実際にやってみるとまったく別物。田植えの厳しさを身をもって体感することができました。

仲間が見事に滑った瞬間を激写。
…と笑って見ていましたが、実は自分も何度かしっかり転んでいます。田んぼは想像以上に手強く、気を抜くとすぐに足を取られる。そんな環境の中で自然とお互いに声を掛け合い、助け合う空気が生まれていきました。

無理をせず、適度に休憩を挟みながら進めることが大切ですね。
最初は勢いで頑張ろうとしてしまいますが、結果的には休んだ方が長く続けられる。田植えのような作業は、気合いだけでは乗り切れない。ペース配分も含めて全体を見ながら取り組むことの重要性を実感しました。

慣れてくると作業のスピードは確実に上がっていきます。
ただその一方で「真っ直ぐ植える」ということの難しさにも気付きました。気がつくと列は少しずつズレていき、きれいな直線にはならない。結果として、全体がジグザグになってしまう。スピードが上がるほど精度が落ちる。そのバランスをどう取るかの難しさを田んぼの中で実感しました。

壮観ですね。
一面に広がる田んぼと整然と並ぶ苗の風景は、それだけで気持ちがいい。この日は天気にも恵まれ、澄んだ空気の中で心地よく田植え作業を進めることができました。自然の中で身体を動かす時間は、思っている以上にリフレッシュになりますね。

おわったー!
やり切ったあとの一枚。みんな良い笑顔です。大変な作業でしたが、その分、終わった瞬間の達成感は格別。同じ時間を共有し、同じ作業をやり切ったからこそ生まれる、この一体感がとても印象的でした。

現地の農家のお父さんが、優しく丁寧に指導してくださいました。
初めての私たちにも分かりやすく教えてくださり、その一つひとつに、長年の経験と知恵が詰まっているのを感じました。こうした方々に支えられているからこそ、日々の食が成り立っているのだと実感します。本当にありがとうございました。

2日目はメンバーも増え、さらに賑やかな雰囲気に。
人数が増えることで作業のスピードも上がり、田んぼ全体に活気が広がっていきました。それぞれが声を掛け合いながら進める時間は、まさに「みんなでつくっている」という感覚そのもの。同じ作業でも人が増えるだけでこんなにも空気が変わるのかと実感した一日でした。

種子島での田植え体験は、本当に素晴らしいものでした。
実際にやってみて強く感じたのは、田植えは一人で黙々とやるものではなく、仲間と一緒に取り組むからこそ楽しい、ということ。同じ時間を共有し、同じ作業を進めていく中で自然と生まれる一体感や連帯感。それこそが、この体験の一番の価値だったように思います。

今回の種子島での田植え体験を通じて、米作りという営みの一端に触れることができました。実際に田んぼに入り、自分の手で苗を植えてみることで、これまで「知識」としてしか捉えていなかったものが「実感」へと変わったように思います。同時に、田植えは決して一人で完結するものではなく、仲間と協力しながら進めることで、その価値や楽しさが何倍にもなることにも気付きました。自然と向き合いながら、身体を動かし、仲間と同じ時間を共有する。そのプロセスの中に、単なる農作業を超えた豊かさがあると感じています。今回の体験は、米作りを事業として考える上でも非常に大きな意味を持つものでした。机上の検討だけでは見えない現実と可能性、その両方に触れることができたからです。これからこの領域にどう関わっていくのか。今回の一次体験を起点に、より深く考え、判断していきたいと思います。HIRONORI KAJIKAWA



