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『Coffee Inc 2』で経営を学んでみよう

2024-03-01
「Coffee Inc 2」というゲームをご存知でしょうか?


「Coffee Inc 2」とは、App Storeでスイカゲーム(累計ダウンロード数366万を突破した世界的大流行のゲーム)を抜き、有料ゲームで見事1位を獲得した経営シミュレーションゲームです。このゲームは、プレイヤーがコーヒーチェーンのCEOとなり、実際のビジネス運営に必要なほとんどの要素を手掛けながら大企業へと成長させていきます。Xを始めとしたSNS上でもリアルな経営体験が出来ると話題となっており、「経営の学びになる」「これが300円とは思えない」「楽しすぎる」などのコメントが寄せられています。私も実際にダウンロードしてゲーム体験してみましたが、経営戦略・マーケティング・販売戦略・広告宣伝・雇用管理などを体験してみて、顧客の声に耳を傾け改善を繰り返すことの大切さを学ぶことが出来ました。


さて、ゲームはまず、店舗を出店するところから始まります。出店したい立地を決めたら予算を意識して店舗を作り、インテリアや外装・備品にもこだわりを持ってカスタマイズして、競合他社との差別化を図ります。そして、店長(店員)を雇い、豆を仕入れ、メニューと価格を決めて、広告宣伝にも精を出して経営を軌道に乗せていきます。


ゲームを進めていくと1週間ごとに「週間売上高」と「週間純利益」が自動集計され自分が経営した店舗がどんな収益を挙げたのかを検証することが出来ます。もしも、前週と比較して「週間売上高」あるいは「週間純利益」が下がってしまった場合は、店舗に何かしらの問題が発生している可能性があるので、店舗の状況を確認してすぐに改善しなければ更に業績は下がります。また、競合他社のサービスや顧客の満足度によって売上が左右されるので、業績を守るには定期的に「競合他社の視察」や「お客様レビューの確認」を行って改善することも重要となります。逆に、前週と比較して「週間売上高」あるいは「週間純利益」が上がっている場合は、戦略が正しいのでその店舗への新たな投資は控えても良いという判断が出来ます。このゲームは、この「週間売上高」と「週間純利益」の集計システムが非常に良く出来ており、自分の経営判断がリアルな数字として表れるので、経営判断の目線をカジュアルに学べるという点から人気が高まったのではないかと思います。

店舗の利益が安定してきて当座預金(キャッシュ)が増えてきたら新店舗を出店していきます。エリア内にいくつもある「テナント募集」から、自分が最善だと思う物件を探し出し、投資をして店舗を建設します。物件を選ぶ際には「週間テナント料」や「保証金」あるいは「建設費」などの予算を考えて選ぶ必要があります。「歩行者交通量」はオープン後の売上に大きく影響してくるので、なるべく多い方が理想ですが、その分テナント料も高くなるので、ここは経営者(プレイヤー)の手腕が問われるポイントになります。

このゲームは本物さながらの会計が楽しく学べる点も人気の理由でもあります。損益計算書(P/L)、貸借対照表(B/S)、キャッシュフロー計算書(C/F)も登場してきて、会社の財務状況をより本格的に細かく把握できるようになっています。また、資金が不足している場合や投資資金が必要な場合は銀行や投資家から資金調達をすることもできるので、調達するためにはどんなことが必要なのかを学ぶこともできます。
 

そして、会社を大きくしていくと東京を始め、サンフランシスコ、シカゴ、ニューヨーク、ロンドン、パリ、ベルリンなど、珈琲ビジネスを世界へと展開することが可能です。どの国も独自のGDP成長率、中央銀行の政策金利、生活物価が異なり、地理的な戦略の違いも成否に左右してくるので、グローバル経済を楽しみながら学ぶこともできるでしょう。
 

更に会社を成長させていくと「株式公開」や「企業買収」ということも視野に入ってきます。投資銀行が株式公開の手続きや公募増資、ライバル企業の買収の手助けをしてくれるので一気に成長を目指すには有効な手段となります。しかし、自分の会社の経営が傾くと、逆にライバル企業が買収に名乗りを上げるので注意が必要です。また、このゲームでは珈琲ビジネス以外でもビジネスを拡張することができます。不動産や株式投資によってビジネス規模を大きくすることができるので、増えてきた当座預金(キャッシュ)や資金調達した資金を使って事業外収益を得るということを経営戦略として持つことができます。
 

このCoffee Inc 2は、「経営の目線って一体何?」ということを楽しみながら総合的に学べる経営シミュレーションゲームとなっています。コーヒー一杯分の投資(Coffee Inc 2を300円でダウンロード)して楽しく経営を学んでみては如何でしょうか?HIRONORI KAJIKAWA