梶川弘徳

CFY代表取締役CEO/Bequeath代表/ギネス世界記録 Largest kimono collectionを保有/カッコいい日本文化が好き/トライアスロンIronmanの特訓中/経営者として、マーケターとして、Ironmanを目指す者として「きものではたらく社長のBlog」配信中

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キャッシュレス時代はマーケティングがどう変わる?

キャッシュレスの普及状況


政府は「未来投資戦略2017」で設定した"キャッシュレス決済比率を2027年までに40%"という目標を前倒し、2025年の大阪万博までにキャッシュレス決済比率を40%とするKPIを掲げています。さらに、将来的には世界最高水準の80%を目指していくと宣言をしています。その普及状況として、2020年現在のキャッシュレス決済比率は29%と発表されています。前年比3%の増加はあったものの、世界最高水準までの成長にはまだ時間を要す状況にあります。しかし、コロナ禍の影響によって私たちは「現金よりもキャッシュレス」という意識が高まり、キャッシュレス決済サービスの利便性も高まってきたことで、キャッシュレス決済が一気に身近になってきました。これまでなかなかキャッシュレスが進まなかった日本ですが、キャッシュレス決済の利便性に消費者意識が動いてきた以上、企業としてもキャッシュレス決済の整備を進めていく必要が高まってきたため、これまでよりも加速度的に普及していく可能性が出てきました。





キャッシュレス時代はマーケティングがどう変わる?


では、キャッシュレス時代になってくるとマーケティングはどのように変わってきて、マーケティング担当はどんな準備をする必要があるのでしょうか。

キャッシュレス時代が進むにつれて、まず考えられるのはEコマースのさらなる進展です。現金を伴わない決済が便利になればなるほど、消費者の購入障壁は下がります。買い物が格段に便利になることで私たちは欲しいものをより簡単に買えてしまうようになります。Eコマースの進展に対して実店舗を含む企業は、自社の商品やサービスをどのように提供するか、決済の方法をどうするか、ポイントなど何か付加サービスを始めるかなど、Web上でサービス展開できる仕組みを準備する必要があります。また、SNSなどによるコミュニティの活性化による個人とのエンゲージメントの強化、アプリや会員登録などによって個人データの収集、データ化を進めていくことも販売促進という面で重要となってきます。

そしてもうひとつ、キャッシュレス時代が進むにつれて変わってくることは、やはり街中の決済方法です。現金による決済は消費者も企業側も意識としてまだ残っていますが、私たちはキャッシュレス決済の便利さに気付いてきたため、現金決済というだけで選択肢から外れてしまうことが出てきました。企業としては、適切な決済サービスを揃えなければ売上にも影響を及ぼす恐れがあるため、機会損失を防ぐために決済端末を整備する必要に迫られています。各種決済サービスがあるなか、初期費用や手数料を考えると全てを取り揃えるとなると非効率ともなります。今のところ、顧客特性に主軸を置きニーズの高い決済端末を準備することで非効率さを回避することが良いと思われます。





本質的な課題は決済方法にあらず


企業が未来における事業の展開を考える上で、「決済手段に左右されないビジネスができているか?」という視点も重要になってきます。極端に言えば、そこでしか買えない商品、ここでしか受けられないサービスが提供できていれば、好みの決済サービスの有無によって購入の意思決定は変わりません。決済方法はいずれスマホ決済の「シームレス化」が進んでくると思われます。決済はあくまで物やサービスを受け取るためにお金を支払う行為。電子マネー80%時代には、「決済という行為」を意識せずに買い物や顧客体験をするようになっているかもしれません。キャッシュレス化が進む今は、決済方法に関する感度を高めながら、あらためて自社のビジネスを見直す契機といえるかもしれませんね。 HIRONORI KAJIKAWA