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韓国コンテンツはなぜ強い?

Netflixで常に上位ランクインしている「愛の不時着」や「梨泰院クラス」、また、韓国映画として史上初のカンヌ国際映画祭パルムドール(最高賞)を受賞した「パラサイト 半地下の家族」、そして、アジア圏で社会現象ともなっている「Nizi Project(虹プロジェクト)」など、2020年になって韓国コンテンツのヒット作が続々と生まれています。今や世界で通用するコンテンツにまで成長を遂げた韓国コンテンツ。その飛躍的な成長の背景にはどんな理由があるのでしょうか。韓国コンテンツの強さに注目してみました。





韓国コンテンツの輸出額


放送や音楽など文化コンテンツの輸出額をソウル聯合ニュースが次のように発表しています。

<文化コンテンツ輸出額>
2014年 52.7億ドル
2015年 56.6億ドル
2016年 60.8億ドル
2017年 88.1億ドル
2018年 95.5億ドル

2014年から2018年までの5年間に年平均16%の成長率を記録しています。また今年1月には、2019年の輸出額は前年比6.4%増加したと発表されました。韓国の文化コンテンツ輸出は成長が続いていることが分かります。




韓国コンテンツはなぜ強い?


①Netflixとの協業


2018年、全世界で80億ドルをコンテンツに投資する計画だったNetflixは、韓国をコンテンツ制作・流通の主要拠点と考えていると発表し、そこからNetflixと韓国コンテンツ産業の協業が加速していきました。韓国コンテンツ産業がNetflixとの協業で得られた最大のメリットは資金面です。豊富な資本力を武器にヒットクリエイター陣を囲い込み、圧倒的な高クオリティーのコンテンツ制作を繰り広げています。更にNetflixは、2025年に韓国コンテンツへ約1182億円を投資する見通しで、このうち、65%をドラマコンテンツに投資する予定だとも発表しています。そして、Netflixとの協業によるもうひとつのメリットがグローバル展開がしやすくなったことにあります。Netflixというプラットフォームを利用すれば、コンテンツをアップするだけで世界中の人に韓国コンテンツを見て貰うことが出来ます。これにより、始めからグローバル展開を見越したコンテンツ制作をするように変化していったといいます。



②権利関係の仕組み


韓国コンテンツが世界に広がったのは権利関係の仕組みがシンプルであることも理由として挙げられます。韓国コンテンツは始めからグローバル展開を考えて制作されているので、コンテンツの2次利用の許可を含めた出演契約となっており、権利関係での障壁が低いため、コンテンツを世界に向けて輸出しやすくなってるという背景があります。世界のトレンドを徹底研究して、世界に通用するテーマでグローバル市場につながるコンテンツ制作されているのもそういった背景からくるものなのでしょう。



③韓国コンテンツ振興院の存在


韓国には「韓国コンテンツ振興院」というコンテンツ制作をサポートする政府機関があります。韓国コンテンツ振興院は、韓国のコンテンツ産業が国内経済をリードするグローバルリーダーに成長できるように様々な支援事業を繰り広げています。世界5大コンテンツ大国の実現をビジョンとして掲げ、国家としてコンテンツ産業の育成のための総合サポート体制を構築しています。韓国コンテンツ振興院の存在が韓国コンテンツの成長を支えていることが大きな要因として挙げられるでしょう。





ブームからジャンルへ


韓国コンテンツの飛躍的成長には前述のような理由が挙げられますが、我々ユーザーとしては「純粋に見ていて楽しい」ということが韓国コンテンツを見る大きな理由ではないでしょうか。私も、初めは妻の影響で「愛の不時着」や「梨泰院クラス」を見ていましたが、日本のドラマにはない面白さなどの理由から、今では韓国コンテンツが大好きとなりました(笑) 今、立て続けにヒット作がリリースされていることから「第3次韓流ブーム」と言われていますが、今や、韓国コンテンツは「ブーム」ではなくひとつの「ジャンル」として確立したようにも思います。韓流ブームというのはもう過去の話しなのかもしれませんね。HIRONORI KAJIKAWA










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